着物の着崩れの原因と防止策を解説!簡単な直し方も紹介
着物や浴衣の美しさは日本文化のなかでも特別な存在ですが、着崩れが起こることは誰にでもあります。本記事では、着物や浴衣の着崩れの原因と、その防止策について詳しく解説します。
三つの主要な原因を知り、自分でできる簡単な直し方も学びましょう。これにより、和装の魅力を最大限に引き立て、自信を持って楽しめるでしょう。
着物の着崩れの三つの原因がある
着物や浴衣を楽しむ際に遭遇する着崩れの主要な原因は、以下の三つに帰結します。これらを理解し、対策を講じることが大切です。これらの要因を理解し、注意を払うことで、着崩れを防ぎ、和装の美しさを引き立てることができます。
補正ができていない
着物や浴衣を美しく着こなすためには、生地を身体のサイズに合わせて調整する必要があります。そのためには、生地を適切に補正することが欠かせません。
この補正がうまくできていないと、生地が不均等になり、見た目の美しさが損なわれてしまうことがあります。とくに胸元や腰まわりは重要です。生地の補正は、着物を正しく着こなすための基本です。
腰紐がしっかりと締まっていない
腰紐の締め方が適切でないと、着物の安定性に問題が生じます。腰紐は着物を体に固定するためのカギであり、しっかりと締める必要があります。締め方が不十分だと、着物がズレてしまい、着崩れの原因となります。
正しい腰紐の締め方を習得することは、着物を美しく着こなすうえで欠かせません。
歩き方や所作が大きい
和装の特徴は、からだの動きが制限されていることです。したがって、通常の歩き方や所作が大きいと、着物が乱れやすくなります。歩き方や所作が大きすぎると、帯がずれたり、衿元が乱れたりする可能性があります。
和服を着る際には、細やかな動きや控えめな所作が求められます。適切な着物の着付けと振る舞いは、着崩れを防ぐために大切な要素です。
自分でできる簡単な直し方!
ここでは、自分で簡単に着崩れを直す方法を紹介します。これらの技術を習得すれば、外出中でも安心して和装を楽しむことができます。
衣紋の詰まりを解消
衣紋が詰まることによって、着物の衿元が緩んでしまうことがあります。この場合、背中の真ん中あたりの生地を下に引っ張ることで、衿元をしっかりと整えられます。
帯の位置を調整
浴衣の出すぎている部分を帯の下に入れこむことで、着物を整えられます。縫い目を合わせ、シワにならないように注意深く行いましょう。帯の下にタオルを挟み込むことで、締まりがよくなります。
腰紐をきちんと締める
腰紐は着物を固定するために欠かせません。腰紐をしっかりと締め、着物をズレから守りましょう。腰紐をしっかりと締めることで、安心して食事を楽しむことも可能です。
おはしょりの整え方
着物のおはしょりが乱れた場合、突き上げるようにして下がっている部分を腰紐の中に入れて整えます。おはしょりが整うと、美しい姿を取り戻せます。
着物の着崩れを防止する方法
着物や浴衣を美しく着こなすためには、着崩れを防止する方法を知ることが大切です。以下に、着崩れを予防するためのコツを紹介します。
体型に合わせた補正をする
自分の体型に合わせた補正を行うことが大切です。やせ型の方は胸元と腰の部分に補正が必要であり、ふっくらとした方は適度な補正を施すことで美しい着こなしを実現できます。ポイントは、体のデコボコをなくすことです。
所作を小さく上品に
着物や浴衣を着る際には、所作を小さく、上品にすることが大切です。洋服と異なり、着物はからだの動きが制限されています。その制限に合わせて、上品な歩き方や所作を心がけましょう。これによって、着崩れを防ぎつつ、着物の美しさを引き立てることができます。
腰紐を結ぶ位置を調節する
着物や浴衣を美しく着こなすためには、腰紐をしっかりと締めることも欠かせません。腰紐が緩んでしまうと、着物の裾が下がってきたり、帯がズレてきたりする原因となります。
しかし、ぎゅっと締めることで苦しくなると思う方もいらっしゃるでしょう。適切な位置で腰紐を締めれば、苦しくなることはありません。腰紐を結ぶ位置は、「腰骨の上から臍までの間」が基本です。これが最も安定感があり、着物をしっかりと固定できます。
最初は何度か着てみて、一番しっくりくる場所を見つけましょう。その部分を締めることで、着物はズレずに美しく保たれます。
ただし、胸紐は強く締めすぎると息が苦しくなります。衿の崩れが気になる場合、とくに女性の方におすすめなのが、「コーリンベルト」というゴム状の紐を使用することです。
この紐を使えば、着物を着崩すことなく、苦しさも感じずに、綺麗に楽しむことができます。
まとめ
着物や浴衣の着崩れは、誰にでも起こり得る問題です。しかし、三つの主要な原因を理解し、それに対する対策を講じれば、和装の美しさを最大限に引き立てることができます。
補正をしっかりと行い、腰紐をきちんと締め、適切な所作と動きを心がけることで、着崩れを防止し、和装の魅力を堪能できます。
ほんの少しのケアで、着物や浴衣はもっと美しく気軽に楽しめるものです。着崩れ防止法を守り、和装のおしゃれを素敵に楽しみましょう。