着物を買わされない教室の見分け方とは?着物を買わされやすいシチュエーションも紹介
着付け教室を探す際に「この着付け教室では着物を無理やり買わされた」といった口コミを目にすることも珍しくありません。残念ながら、こういった着物の押し売りといわれても仕方がないことをしている着付け教室があるのは事実です。そこで今回は、着物を買わされない教室の見分け方を詳しく解説します。
もくじ
着付け教室で着物の購入を勧められるシチュエーション
着付け教室で着物を買わされる主なシチュエーションとして、きもの勉強会やきものコーディネート勉強会と呼ばれる販売会が挙げられます。
これらの勉強会は、表向きは着物の知識やコーディネートを学ぶ場とされていますが、実際には着物や帯、小物の販売が目的となる場合が多いです。
きもの勉強会について
まず、きもの勉強会では、着物の種類や産地について学ぶという形でレッスンに組み込まれていることがあります。
この場では着物の作家や問屋の社員が説明を行いながら、販売が進められます。試着を促されることが多く、周囲から着こなしを褒められるなどして、自然と買わざるを得ない雰囲気に誘導されることが一般的です。
きものコーディネート勉強会
次に、きものコーディネート勉強会は、帯や小物の販売を目的としたイベントです。
参加者は着物を着て参加し、着物アドバイザーが着こなしに合う帯や小物を提案してきます。この状況で断るのが難しくなり、結果として購入に至ることが多いのが特徴です。
着物を購入させられる背景
着付け教室で着物を購入させられる背景には、教室自体の運営目的が関係しています。
着物教室には、着付けの技術教育を純粋に目的とする教室と、着物の販売を商売としている教室の2種類が存在します。このような商売を目的とした教室では、レッスンを通じて着物を購入させることが主な収益源となっており、勉強会を通じて販売活動が行われるのです。
着物を買わされない教室を見分けるチェックポイント
着物の押し売りの心配が少ない教室を見分けるためのポイントは5つあります。
順番に見ていきましょう。
ネット上の口コミをチェック
まず、口コミや評判に「着物を買わされた」といった内容がないことが大事です。
ネットやSNSで教室の評判を調べ、とくに、実際に通っていた人の意見を参考にしましょう。押し売りがあるかどうかは簡単に確認できるため、事前の調査が有効です。
カリキュラムに「販売会」「勉強会」が含まれない
次に、レッスンのカリキュラムに販売会や勉強会が含まれていないことも重要です。
教室によっては、ホームページやパンフレットにカリキュラムが公開されているため、内容を確認しましょう。販売会や勉強会は、着物や小物を買わされる可能性が高いイベントです。
受講料が無料の教室は要注意
また、受講料が無料の教室には注意しましょう。
無料の着付け教室は着物の販売が主な収益源であることが多いため、販売会で押し売りが発生しやすいです。無料の教室に通う場合は、事前に販売会の有無を確認するとよいでしょう。
受講料が明確に提示されている
また、受講料などが明確に提示されている教室は、押し売りのリスクが低いといえます。
料金体系が透明な教室では、最初から教材費などが含まれており、追加購入の必要がありません。このため、着物を買わされるリスクが少ない教室と判断できます。
自分の着物・小物を持ち込める
自分の着物や小物を持ち込める教室は、押し売りのリスクが極めて低いといえます。
逆に、持ち込み不可の教室では、入会時に着物一式を購入させられることも珍しくありません。
着付け教室の販売会に参加することになった場合の対処方法
着付け教室に通う際、たとえ注意して教室を選んでも、突然講師から着物の販売会への参加を促されることがあります。
とくに、日頃お世話になっている先生からの誘いは断りづらく、やむを得ず販売会に参加しなければならなくなるケースがあります。そのため、いざというときの対処法を、事前に知っておくことが大切です。
購入の義務感に負けない
販売会に参加した際、お世話になっている先生や着物の問屋から着物や帯を勧められると「買わないと失礼ではないか」「断ったら関係が悪化するのではないか」と感じる方は少なくありません。
しかし、着付け教室に通う本来の目的は着付け技術の習得であり、着物の購入は義務ではありません。そのため、無理に購入する必要はなく、気に入ったものがあれば買うという気軽な心構えでいましょう。
断り方の工夫・テクニックを覚えておく
次に、販売会での断り方の工夫とテクニックを覚えておくことも対処法として重要です。
販売会では、先生や問屋から試着を勧められたり、着姿を褒められることがありますが、気に入らないものを無理に購入する必要はありません。そこで、以下のような断り方を使うとスムーズに購入を回避できます。まず「買うほど気に入っていない」とはっきり伝える方法があります。
商品に対して好意を持っていないことを明確に伝えることで、購入を勧められる状況を回避できます。また、「自分の収入では支払うことができない」と率直に経済的な理由を伝えるのも有効な断り方です。とくに、高価な着物や帯に対しては、予算の都合で購入が難しいことを伝えれば、無理に押し売りされるリスクを回避できます。
まとめ
着付け教室を選ぶ際は、着物を無理に買わされないためには事前のチェックが大切です。口コミで「買わされた」といった体験談がないか確認し、カリキュラムに販売会や勉強会が含まれていない教室を選びましょう。とくに、無料の教室には注意が必要で、受講料が明確に提示されている教室のほうが安心です。万が一、販売会に参加する場合は、購入の義務感に囚われず、自分の意思をはっきり示すことが重要です。試着後に「買うほど気に入っていない」や「収入では支払えない」と断るテクニックを使うことで、無理に購入する状況を回避できます。